不眠症Q&A
不眠症関連でよくある質問と回答①
Q 不眠症で良く耳にするメラトニンと言うホルモンは人間の身体にどんな影響を与え、睡眠にどんな効果がありますか?メラトニンは病気の症状改善に使用されてたり、投与をすることでどのような副作用が出たりしますか?
A メラトニンとは、脳の松果体で作られるホルモンであり私達の身体において、夜と昼のリズムを調節する役割を担っています。暗い環境になると、松果体からメラトニンが分泌され、寝つきを助けます。一方、明るい環境になると、メラトニン分泌は低下します。メラトニンは、眠りに入る時間の途中で目が覚めにくくなるという効果もあります。この薬理作用は、睡眠障害の中で、不眠症、時差ボケの施術に応用されています。睡眠相後退症候群などの睡眠障害にも使用されています。
不眠症関連でよくある質問と回答②
Q 不眠症で中々寝付けない方が使用する睡眠導入剤や睡眠改善薬の違いはありますか?睡眠導入剤を飲むとどんな効果がでて、それに伴ってどんな副作用が出たりしますか?薬は何科で処方してもらえますか?妊娠や授乳中に睡眠導入剤は飲んでも大丈夫ですか?
A 不眠症に対して医師が処方する薬は「睡眠導入剤」です。一方で一時的に眠れない症状に対して薬局などで購入出来る薬が「睡眠改善薬」です。
睡眠導入剤は主に精神科、内科、心療内科で処方され、寝付きが良くなる効果が期待されますが、起きた時のだるさや朝方まで薬が効かないことが難点ではあります。しかし医師の判断により不眠症の施術目的での処方箋だと書いてもらえる事があります。妊娠中や授乳中での睡眠導入剤服用の際の安全は確認されていませんので、妊娠を計画している場合は早めの服薬の中止を行いましょう。
不眠症関連でよくある質問と回答③
Q アルコールを飲んだ後に睡眠薬や睡眠導入剤の服用は大丈夫ですか?睡眠導入剤を服用しても、中々効かず寝られない時はどうしたら良いでしょうか?
また、日常生活や仕事場などのストレスが原因となり寝られない事が多くなっているのですが、自律神経が乱れているのでしょうか?
A アルコールを飲んでしまった後は、睡眠薬、睡眠導入剤を服用しないで下さい。服用してしまった場合、アルコールが脳に影響を起こし薬の作用が強くなってしまうので、異常行動、ふらつき感、健忘などの健康被害が出る恐れがあります。
飲み方を変えるだけで症状の軽減にも繋がるため、服用のタイミングは一度かかりつけ医にご相談いただくことをお勧めします。
自律神経の中で身体をリラックスさせる作用がある副交感神経が優位になるのですが、ストレスや緊張してしまうと交感神経が活発になってしまうので、一度眠りについても眠りが浅い事が多いです。
不眠症関連でよくある質問と回答④
Q 最近疲れがとれず2・3時間おきに目が覚めてしまい、もしかすると不眠症になってしまったのかも知れないと思いました。不眠症の判断基準はありますか?また、不眠症に対してどのような施術が受けられますか?
A 長期間にわたり夜間の不眠が続く、または日中に精神や身体の不調を自覚して生活の質が低下する、このふたつが認められたときに不眠症と診断されます。
当院では鍼による施術も実施しています。鍼で効果を期待できるのは一過性(状況性)不眠症と持続性不眠症です。 特に一過性には最適です。 身体に鍼を打つことで緊張してしまった筋肉は緩まり、血流も改善されます。 鍼の効果はそれだけでなく、不眠症を引き起こす原因のひとつでもある乱れた自律神経の調整や機能を向上させることができます。
不眠症関連でよくある質問と回答⑤
Q 不眠症はストレスとの関与が深いとお聞きしたことがあります。ストレスとどのように関与しているのか、またストレスは鍼施術で緩和されるのか、鍼を打つ際にどのツボを使っていてどのような効果があるのでしょうか?
A 脳には起きている状態を保つ「覚醒中枢」と、脳を休ませる「睡眠中枢」があり、この2つのバランスがうまくとれているとよい睡眠が得られます。 しかし、ストレスがあると、このバランスが崩れて覚醒中枢が優位になり、眠れなくなってしまうのです。
不眠症の方は極度の食欲不振、または過食気味になって、栄養のバランスが崩れ、消化機能が低下しているケースが多いです。したがって、瘂門(あもん)・翳風(えいふう)・四白(しはく)・印堂(いんどう)・百会(ひゃくえ)など頭顔面部のツボ、大腸兪(だいちょうゆ)・肝兪(かんゆ)・身柱(しんちゅう)など脊柱の周囲にあるツボに鍼施術を行い中枢神経を刺激して、正常な食欲と栄養のバランスを回復させていきます。
水分(すいぶん)・中脘(ちゅうかん)・天枢(てんすう)・関元(かんげん)など腹部にあるツボへの刺激も効果的です。